ありふれた話とその先のこと

40代既婚者のストリートナンパ

記憶

sparklers•down 〜真夏の札幌遠征②〜

前編① north•heaven 〜真夏の札幌遠征①〜 - ありふれた話とその先のこと 「凄い荷物ですね」 「え?」 「荷物が凄い、家出するときですらそんな大荷物にならないですよ笑」 「ふふ、そうでしょ?笑」 「もしくは同棲してた男の家から逃げ出してきたとか?」 …

どこまでも薄くて細い

彼女に声を掛けたのは冬の寒い時期だった。 なんて声を掛けてたか、連れ出したカフェでどんな話をしたかも忘れてしまうぐらい前のこと。 彼女は背が小さくて体型も顔もロリっぽい21歳の販売員。 「私“男性”経験がない」 寒空の下で慣れてなさそうに彼女がそ…

春探し

「2年間お世話になりました」 「こちらこそありがとう」 他人行儀でどこかよそよそしい挨拶。 無理もない、ここ数ヶ月でまともな会話は仕事関係を除いてほとんどしていない。 「お元気で」 「君も」 「もうだめですよ」 「うん」 拍子抜けするようなあっけ…

ISLAND

「せっかくやから海見に行こっか。確かカフェもあったはず」 「仕事中なのに怒られません?」 「いやいや終わらせたからいいの。それにここで俺らのこと知ってる人がいるわけないやん」 「なんか私Sさんのせいでどんどん悪い社員になってる気がします笑」 「…

PINK SMILE

「同期の女の子達がSさんとまたご飯行きたいって言ってるんです。一緒に行きませんか?」 「先月も行ったばっかりやん」 「内装が白っぽいおしゃれなお店見つけたんです、奥さんとのデートにも使えますよ」 「女子会におっさん連れて行って何が面白いの?」 …

Emotional

「Sさんエモいも知らないんですか?笑」 「知らない、キモいみたいな感じ?」 「そんなこと言ってたらおじさんなのバレますよ。」 「本当におじさんだからしょうがないやん。」 「エモいシチュエーションなんて、多分Sさんの方が私よりたくさん経験してるは…

8月の風景

「え、ほんとうですか?行きます。誘ってもらえて嬉しいです。」 「食いつき過ぎやろ笑、みんなでトリキ行くだけやで。」 「鳥貴族すごく好きなんです。」 「それはかえってあざとい。」 「誕生日ディナーもトリキでいいぐらいです!」 「でもそれまでにちゃ…