ありふれた話とその先のこと

40代既婚者のストリートナンパ

弱さや脆さ

 


頭と感情の整理のための殴り書き。


ナンパを始める動機は人それぞれであり、その人が置かれている環境も多種多様。自分の場合は既婚者という立場にも関わらず、ひょんなことからこの世界を知ってしまい、とある事情から足を突っ込む羽目になってしまった。


最初は当時抱えていた苦痛から逃れるためには、金の力を借りることなしに、とにかく年下の女を抱くしかないという妄念にも似た思いに取り付かれていた。この場合抱くというのは単なる性欲の発散としてではなく、心もという意味。

 

他者からの承認による自己の救済、つまり救いがたいメンヘラ。承認欲求を満たすために、自分を切り売りしながら裏垢をやっている女のことを全く笑えない。


だからなのかもしれないが、口説きはどうしても色に近づいてしまう。ナンパ師としては最初から失格。代わりに即後に連絡が取れなくなることはほとんどなかった。

 


一方で、キープしてきた何人かの女の子を傷付けてきてしまった。これはひとえに「ヤリ捨て」する勇気が自分になかったことに尽きる。

 

よく言われる「ナンパ師のヤリ捨て=やさしさ」とは全くそのとおりであり、また「ヤリ捨て」とは自分の精神バランスを保つための防衛手段でもある。何しろ全員の人生に向き合うには既婚者の時間はあまりにも少なく、どうやっても無責任な結果にしかならない。


が、分かっていても辞められないのだ。

 

一回り以上年下の女の子が自分を受け入れてくれるあの目。自分が手に入れたくても手に入れられなかったものと重なり、どうしようもない乾きが満たされる。それが例え一時のことに過ぎないと分かっていても繰り返してしまう。そして相手の状態が危険だと思えるところまで行くと、目を閉じ、耳を塞いで逃げるようにお別れをしてきた。正真正銘の屑。


独身ナンパ師のやっているどんなことも、既婚ナンパのキープ、彼女化の業の深さに比べたら取るに足らない。

ナンパという活動がすでにアンダーグラウンドであるが、少なくとも自分は日の当たるところを歩いていい存在では全くない。

 


今でも後悔しているが、以前に一人だけ別れの際に仕方なく既婚を開示した女の子がいた。いつもご飯を作って家で待っていてくれる女の子だった。

最後に問い詰められて既婚であることと、なぜナンパをしているのかも少しだけ話した。

 


「何となく気が付いていた。でも貴方はこんなことをするには誠実すぎるし、プライドが高すぎる。向いていないから家族のもとへ帰ったほうがいい。」

 

 

彼女に最後に言われた言葉。

 

そう多分向いてない。

ワンナイトだけを繰り返す遊び人にもなり切れず、割り切った恋人にもなれない。弱さと脆さで成り立った中途半端な存在が自分。

 


ここ最近モチベーションがすっかりなくなってしまっている。

 

 

1 年ゆるく続いているバリキャリOL


就職や恋愛に悩む度に会いたいと言う女子大生

 

過去のトラウマに向き合い続けるぴパパ活女子

 

普段は塩対応のくせに、二人になると甘えてくる新卒OL

 

そして昼ストでバンゲして準即した、初めて彼女にしたいと思えたやさしいあの子

 


彼女達は、川辺のカフェでお茶を飲みながら、予約したレストランに向かいながら、映画館に向かいながら、部屋で料理を作りながら、笑顔と少しだけ複雑な表情で自分を受け入れてくれた。


とある人にも言われたが、自分は最初の目標を達成してしまったのかもしれない。少なくとも彼女達のおかげで、あのドス黒い妄執からいつの間にか解放されている。


別に恋人が欲しいとか、たくさんのセフレが欲しいと思ってやってきたことではない。ましてや結婚相手も探しているわけでもない。単に切る勇気が無かっただけのこと。

 


未だにソロストが楽しいと思ったことはない。いつも自分をどうにかこうにか奮い立たせて、震えながら最初の一声を掛けている。最初の動機がほとんど無くなったのならば、こんなことを続ける必要はないのではないか。ナンパを辞めるなら今なのではないかという 考えが頭に浮かぶ。

 

 

 


でも多分それはできない。

 


では何のために続けるのか。

 


それがこのどうしようもない文章を書き殴っている主目的。

 

 


絶望的な否定と拒絶の連続から、最後の足掻きで一縷の望みを掴み、最後に全てを手に入れるあの圧倒的な達成感へのアディクト。


一度声掛けを辞めてしまうと、もう二度とできなくなるかもしれないという恐怖。

 

同じ環境にいるナンパ師への憧れと対抗心と承認欲求。

 


思うところを上げると、いよいよ助かりようも無いものばかり。


ならば一層のこと、目標など決めずにルールーだけ決めていけるところまで続ければいいのではないか。

 

家庭事情、仕事などの環境変化、病気・事故、加齢、どうせ強制的にできなくなる日はいつかやってくる。ならば老兵は消え去らず時が来れば死ねばいい。

 


性欲などとっくに無くなっている。やりたかったことも大半は達成してしまった。ここから先求めることすら見えていないのに、大きなリスクをとって一度限りのナンパを続けるそんな存在。

 


ただどうしても心を無くすことはできそうにもない。どこまでいっても自分の心は弱くて脆いまま存在し続けるだろう。人ならざる者にはなれそうもない。

 

 


だから彼女達に助けてもらう訳にはいかないし、今後も新しい女の子に頼るわけにはいかない。

 

 


恐らくここからは結果が出なくなる。モチベーションは消え、マインドは地に落ち、今までのやり方はそのままは使えない。でもちょうどいい機会だったと捉えたい。

 

 

 

 

 


とあえず、早く一人街に立ってガンシカをされて来る。

 

 

 

 

 

 

彼女達との別れ方を考えるのはその後。